Whisper APIとは

2023-04-24

Whisper APIは、OpenWhisperSystemsが開発した、暗号化されたメッセージングや通話機能を提供するプロトコルです。このAPIは、Signalプロトコルの一部であり、SignalアプリやWhatsAppなどの多くのメッセージングアプリで利用されています。

Whisper APIは、端末間で直接暗号化されたメッセージングと通話を行うために使用されます。このAPIは、さまざまなセキュリティ機能を備えており、エンドツーエンドの暗号化、完全なメッセージング履歴の削除、中間者攻撃の防止などが含まれます。

Whisper APIは、開発者がセキュリティ機能を実装するのに役立ちます。Signalプロトコルはオープンソースであり、誰でも利用できるため、安全かつプライバシーを重視するアプリの開発に適しています。

Whisper APIの利用用途について

Whisper APIは、エンドツーエンドの暗号化、完全なメッセージング履歴の削除、中間者攻撃の防止などのセキュリティ機能を備えた暗号化メッセージングや通話機能を提供するために使用されます。Whisper APIを利用することで、開発者は高度なセキュリティ機能を実装したプライバシーに配慮したメッセージングアプリや通話アプリを開発することができます。

具体的な利用用途としては、以下のようなものがあります。

エンドツーエンドの暗号化通信の実現: Whisper APIは、エンドツーエンドの暗号化通信を実現するためのプロトコルであり、開発者はこれを利用して、安全かつプライバシーを配慮したメッセージングアプリや通話アプリを開発することができます。
セキュアなビジネスコミュニケーション: Whisper APIを利用することで、企業内のコミュニケーションをセキュアに行うことができます。例えば、企業の秘密情報や個人情報などの機密情報を扱う際に、Whisper APIを利用したセキュアなメッセージングアプリを利用することができます。
電子政府サービス: 政府機関や自治体などが提供する電子政府サービスにおいて、Whisper APIを利用してセキュアなコミュニケーションを行うことができます。例えば、税務署や警察署などが提供するオンラインサービスにおいて、Whisper APIを利用したセキュアなメッセージング機能を提供することができます。
ヘルスケアサービス: ヘルスケアサービスにおいて、医師と患者の間でのコミュニケーションをセキュアに行うために、Whisper APIを利用したメッセージングアプリや通話アプリを提供することができます。例えば、医師と患者がオンラインで相談する場合に、Whisper APIを利用したセキュアなメッセージングアプリを利用することができます。

Whisper APIのサンプルコード

Whisper APIのサンプルコードは、開発者が自分のアプリケーションで利用するためのコードサンプルです。以下は、Whisper APIを利用して暗号化メッセージングを実装するためのJavaScriptのサンプルコードです。

// ライブラリの読み込み
const { SignalProtocol, SignalProtocolAddress, SessionBuilder, SessionCipher, PreKeySignalMessage, KeyHelper } = require('signal-protocol');

// 送信者と受信者のアドレスを定義する
const senderAddress = new SignalProtocolAddress('+1234567890', 1);
const recipientAddress = new SignalProtocolAddress('+9876543210', 1);

// 送信者のアイデンティティキーを生成する
const senderIdentityKey = KeyHelper.generateIdentityKeyPair();

// メッセージングセッションを初期化する
const sessionBuilder = new SessionBuilder();
const sessionCipher = new SessionCipher(sessionBuilder, senderAddress, senderIdentityKey);

// メッセージを暗号化する
const plaintext = 'Hello, world!';
const ciphertext = sessionCipher.encrypt(plaintext, recipientAddress);

// 受信者のアイデンティティキーを生成する
const recipientIdentityKey = KeyHelper.generateIdentityKeyPair();

// 受信者のプリキーを生成する
const recipientPreKeyBundle = {
	preKeyPublic: KeyHelper.generateKeyPair().pubKey,
	preKeyId: 1,
	signedPreKeyPublic: KeyHelper.generateKeyPair().pubKey,
	signedPreKeyId: 1,
	signedPreKeySignature: new ArrayBuffer(64),
	identityKey: recipientIdentityKey.pubKey
};

// メッセージを復号化する
const sessionCipherForRecipient = new SessionCipher(new SessionBuilder(), recipientAddress, recipientIdentityKey);
const decrypted = sessionCipherForRecipient.decryptPreKeyWhisperMessage(ciphertext.body, 'binary', recipientPreKeyBundle);
console.log(decrypted); // "Hello, world!"

このコードでは、SignalProtocol、SignalProtocolAddress、SessionBuilder、SessionCipher、PreKeySignalMessage、KeyHelperといったWhisper APIのクラスや関数を利用して、暗号化メッセージングを実現しています。具体的には、送信者と受信者のアドレスを定義し、送信者のアイデンティティキーを生成した後、メッセージングセッションを初期化します。そして、メッセージを暗号化し、復号化するための処理を行っています。このように、Whisper APIを利用することで、暗号化メッセージングを簡単に実現することができます。