正規表現でのアスタリスクについて
正規表現におけるアスタリスク(*)は、直前のパターンが0回以上繰り返されることを表します。つまり、そのパターンが存在しない場合でもマッチすることがあります。
具体的な例を見てみましょう。
- ca*t は、"ct", "cat", "caat", "caaat", "caaaat", ...といった文字列にマッチします。アスタリスクの前の文字(ここでは'a')が0回以上繰り返されているため、"ct" もマッチします。
- ab*c は、"ac", "abc", "abbc", "abbbc", "abbbbc", ...といった文字列にマッチします。同様に、"ac" もマッチします。
また、アスタリスクは貪欲なマッチングを行います。つまり、可能な限り多くの文字にマッチしようとします。例えば、以下の正規表現を考えます。
- a.*b は、"ab", "a12345b", "aabb", "a12345b6789b" など、文字列内の "a" と "b" の間に0個以上の任意の文字(改行を除く)が存在する場合にマッチします。
ただし、アスタリスクは無制限に繰り返すため、注意が必要です。パターンが長大なテキストにマッチし続ける可能性があります。適切な制約や限定子(例えば、.*?
とすることで非貪欲なマッチングを行う)を使用して、望んだ結果を得るように正規表現を調整することが重要です。