Bing AIチャットの制限は妥当な措置か、一般ユーザーであれば50回の制限で足りる?

Bing AIチャット

Bing AIチャットの制限は妥当な措置か、一般ユーザーであれば50回の制限で足りる?

Bing AIチャットには公開後、数日で1つ話題につき5質問まで、1日あたり50回までの質問数という制限が設けられました。

上限1日50応答までという数字は、少ないようにも十分なようにも見えますね。

目的はランニングコストの抑制?

発表によれば、この制限は「対話が奇妙な方向に向かわないようにするため」というものらしく、連続した応答でAIが混乱しないようにする為、との事。

確かに、理由として十分ではありますが、それでは1日50回までの制限を設けたのかと考えると、やはりランニングコストを抑える為ではないでしょうか。

元となっているOpenAIのAPIからリクエストとレスポンスの仕組みを考えると、連続した応答は、それまでのやり取りの内容を都度AIに投げる仕組みですので、チャットを連続して続ける事で1応答あたりのコストは跳ね上がっていくようです。

応答の質を維持するためには、応答数に応じて雪だるま式に費用がかかるといったところでしょうか。
5回までに制限して会話をリセットする事で、これらのコストも抑えられていそうです。

ただ、昨日使ってみた感じ、公開初期の頃より、少し手前のやり取りの会話内容を遡っていない場合があり、無視している感もありましたので、もしかして内部的に質を落としてコスト抑制を優先するようになっているのかも知れません。

一般ユーザーであれば50回の制限で十分足りるか?

検索エンジンの代わりに使うのであれば、一般ユーザーは1日に50回も検索しないでしょうし、この制限で十分に足りていると思います。

チャットとして遊びたいという事になると、少し物足りないかもしれませんね。

他の記事などをコピペしてきてAIでコピペがばれないように改変、そういった方法でブログ記事の文章や動画の合成音声に使う文章の生成に使おうとしているユーザー達には、恐らく50応答では足りないでしょう。

今後、ランニングコストの抑制にもなりますし、そういった使われ方を抑止する為に、一度に入力可能な文字数も制限されるかも知れませんね。

制限を設ける前に、Bingの検索結果画面のサイドカラム(PCの場合)で勝手に応答しているAIチャットを止めたり、チャットへ移動した時にフォーム内のテキストを最初に読み込むのを止めれば良いのに、とは思います。

これらはファーストビューでAIにアクセスしてしまうので、全体のかなりの割合を占めていると考えられます。
この無駄な動きを変えれば大幅なコスト削減に繋がりそうなものですけど、どうなのでしょうね。

収益化が進めば、制限も解除されるかもしれません

ChatGPTのランニングコストを例に挙げられている事も少なくありませんが、ChatGPTはサーバーの利用料金を払っていますが、BingのAIチャットは自社のAzureを使っているでしょう。

ランニングコストはかかるといっても、1ユーザーあたりに必要なランニングコストはChatGPTよりもっと小さいはずです。

また、BingのAIチャットはチャットの応答に広告を含めるといった収益化方法を既に実装し始めているようです。
これはAIの応答に対する信頼性が大幅に低下する可能性を懸念されていた手段ですが、収益化の為に選択したようですね。

既に回答に広告が表示されたというキャプチャ画像を何枚かみましたが、これは完全にアフィリエイターですね。

ChatGPTみたいに有料サブスクプランを用意した方が、質を落とさず維持できる気もしますが、検索エンジンとなると難しいのでしょうか。

とわいえ、広告収入でコストを上回るような収益化の目途が立てば制限が解除される可能性も十分にあるでしょう。