中部電力の平均燃料単価と燃料費調整額の計算式と推移
燃料費調整額の存在は知っていたものの、過去にも0円以下だった時期も長く、最近の高騰前までも-5円などの月もあり意識していなかったのですが、やはりプラス域になり電気料金に上乗せされていると感じると気になるものです。
そこで中部電力の燃料費調整額の上限撤廃のニュースから平均燃料単価というものを知りました。
平均燃料単価の基準額と上限
燃料費調整額が0円となる平均燃料単価の基準価格は45,900円。
燃料費調整額が上限となる平均燃料単価は中部エリアで68,900円とのことです。
また、燃料費調整額の計算する上で利用する基準単価というものが設けられており、こちらは中部エリアで1kwあたり0.233円となっています。
参考:個人(低圧)のお客さま|個人のお客さま|中部電力ミライズ
燃料費調整額の計算式
燃料費調整額の計算は、中部電力の紹介ページを参考にしましたが、おそらく以下のような式になるでしょう。
( 平均燃料単価 – 平均燃料単価の基準価格) x 基準価格 / 1000
試しに2022年9月分の燃料費調整額を計算してみます、よろしければ計算式をGoogle検索に投げてみて下さい。
(67600 – 45,900) * 0.233 / 1000 = 5.0561円
中部電力の公表では税込みで5.06円とありましたので、上記の計算で良さそうです。
燃料費調整額の上限額
上記の計算式から燃料費調整額の上限額を計算します。
燃料費調整額が上限となる平均燃料単価は68,900円(中部エリア)ですので以下の式で問題なさそうです。
(68,900 – 45,900) * 0.233 / 1000 = 5.359(円)
計算の結果、5.359円となり税込み?切り上げで5.36円となるはずです。
下記にて記述していますが、2022年10月に燃料費調整額の上限額に達し5.36円になると中部電力にて告知されています。
平均燃料単価の推移(2020年11月~2022年10月)
中部電力の平均燃料単価(2020年11月~2022年10月)の期間データと推移グラフになります。
期間 | 平均燃料単価(円) |
2020/11 | 23,200 |
2020/12 | 20,600 |
2021/01 | 19,200 |
2021/02 | 19,400 |
2021/03 | 21,000 |
2021/04 | 23,400 |
2021/05 | 26,100 |
2021/06 | 27,000 |
2021/07 | 27,300 |
2021/08 | 26,800 |
2021/09 | 29,000 |
2021/10 | 31,400 |
2021/11 | 33,600 |
2021/12 | 35,700 |
2022/01 | 38,200 |
2022/02 | 44,000 |
2022/03 | 48,800 |
2022/04 | 50,900 |
2022/05 | 52,800 |
2022/06 | 53,500 |
2022/07 | 57,800 |
2022/08 | 61,600 |
2022/09 | 67,600 |
2022/10 | 74,900 |
平均燃料単価が低かった2021年1月頃と比べると1年半で3倍以上になっている事がわかります。
また、最新の2022年10月分で既に燃料費調整額が上限となる平均燃料単価68,900円を超えている事が確認できます。
燃料費調整額の推移(2020年11月~2022年10月)
中部電力の燃料費調整額(2020年11月~2022年10月)の期間データと推移グラフになります。
期間 | 燃料費調整額(円) |
2020/11 | -5.29 |
2020/12 | -5.89 |
2021/01 | -6.22 |
2021/02 | -6.17 |
2021/03 | -5.80 |
2021/04 | -5.24 |
2021/05 | -4.61 |
2021/06 | -4.40 |
2021/07 | -4.43 |
2021/08 | -4.45 |
2021/09 | -3.94 |
2021/10 | -3.38 |
2021/11 | -2.87 |
2021/12 | -2.38 |
2022/01 | -1.79 |
2022/02 | -0.44 |
2022/03 | 0.68 |
2022/04 | 1.17 |
2022/05 | 1.61 |
2022/06 | 1.77 |
2022/07 | 2.77 |
2022/08 | 3.66 |
2022/09 | 5.06 |
2022/10 | 5.36 |
2022年10月分で燃料費調整額が上限となる平均燃料単価68,900円を超えたことで、燃料費調整額が上限の5.36円に到達しています。
2022年9月分から2022年10月分での平均燃料単価の上げ幅は著しいですが、とりあえずは電気料金の値上げは一段落した状態と言えるでしょう。
自由料金プランの場合、従量電灯Bに戻す事を検討すべきか
しかし、中部電力では従量電灯B以外の多くの自由料金プラン(下記参照)に関しては2022年12月から燃料費調整額の上限撤廃が発表されています。
ポイントプラン、おとくプラン、とくとくプラン、スマートライフプラン、スマートライフプラン(朝とく)、スマートライフプラン(夜とく)、スマートライフプランforスマート・エアーズ、ビジとくプラン、Eライフプラン(3時間帯別電灯)、タイムプラン(時間帯別電灯)、ピークシフト電灯、低圧季節別時間帯別電力、低圧高利用契約、低圧深夜電力A・B、第2深夜電力、わくわくホット(沸増型電気温水器契約)、防霜用プラン、融雪用電力
実際に燃料費調整額の上限5.36円が撤廃されているものと考えると、2022年10月の燃料費調整額は6.76円になる計算です。
(74900 – 45,900) * 0.233 / 1000 = 6.757(円)
時間帯で電気料金が変わるプラン以外の場合、2022年11月の中頃時点(1月分の公表時期)で平均燃料単価が下がっていない、または更に上がっていた時は、スグに料金プランを従量電灯Bに変更する方向でも良いかもしれません。
スマートライフプランやEライフプランの場合も、利用状況によっては既に夜間の料金差を埋めるだけの上げ幅になっている可能性がありますので、料金プランの変更を検討する必要がありそうです。
個人的には撤廃発直前にスマートライフプランに変更したばかりで、確か1年か2年か縛りみたいな内容だったと思います。
ただ、違約金は必要ないような記述もあり、プラン変更を決定しています。
まず、この状況で従量電灯Bに戻す事は、お客様ご都合によるプラン変更にならないのではないでしょうか。
しかし、従量電灯Bでも撤廃されないとは限らない流れにも感じますが、元々の料金プランには法的に守られた何かがあるのでしょうか。
ウクライナ戦争の見通しはわかりませんが、今後、年末にかけて原発の再稼働や円安傾向が落ち着いていく予想もありますので様子を見たいところですが、年末前には撤廃が始まる事を考えると猶予がありません。
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