電気代負担減へ新制度導入、春に従量電灯などの規制料金メニューも値上げか

2023-04-28電気料金,光熱費

電気代負担減へ新制度導入、春に従量電灯などの規制料金メニューも値上げか

政府は電気代負担減に向けて新制度を導入する事を発表しました。

非常に厳しい状況下にある事業者向け電気料金への対策が主かと思いますが、どうやら家庭向け(低電圧)の電気料金高騰への対策も含まれているようです。

新制度導入とかの前に、もっと自由料金メニューや新電力から従量電灯などの従来の規制料金メニュー(燃料費調整額の上限撤廃が決まっていない)に簡単に戻す事が可能という情報が少ないのが気になります。

そうすると国としては新電力制度が失敗したという事を認める事になるので簡単にはいかないかもですが、大手メディアも全然発信していません。
それをまず大々的に流すべき状況な気もします。

関連:従量電灯の料金メニューに戻せない?また、戻すべきか? | ONE NOTES

その新電力側が従量電灯に戻せますよ?と発信している情報の方が多いのでは?

従量電灯などの規制料金メニューも値上げ?

単電気代負担減へ新制度導入は純に喜ばしい事かというと、そうでもないようです。

岸田首相は発表時「来年春以降に料金改定や契約改定の形を取って、一気に2割から3割の値上げとなる可能性があるため」と前置きしました。

電気料金高騰の内訳である燃料費調整額は自由料金メニューでは上限がなかったり撤廃していますが、規制料金メニューにおいては上限に達しています。

この規制料金メニューの料金改定や契約改定については国が許可する必要があるものと思われますが、それが来年春頃でほぼ決定済みという事でしょう。

燃料費も先物チャートで見る限り石炭は高止まりしていますが、原油・天然ガスは今現在は少し落ち着いているように見えます。
円安も含め、正解情勢からみても半年後の状況は予想はしにくいはずなので現状より更に悪い方に振れた場合を想定しての事でしょうね。

冬の電力の逼迫状況において、電気料金高騰は一番の節電促進対策でしょうから、冬の間は同等の対策がうてないので春先に、というだけの話かもしれません。

燃料費調整額の上限撤廃に不満はない

とわいえ、個人的には燃料費調整額の上限撤廃はされるのであれば、厳しいけど特に不満はありません。

そもそも燃料費調整額について、存在こそ認識していたものの、最近の電気料金の高騰の話題で調べるまで、これに上限が設定されている事など全く知りませんでした。

上限がある事を知らなかったのですから、もともとは燃料費が高騰すれば燃料費調整額は青天井で値上がるものだと理解していたはずです。

それが今になって上限があると知り、上限があることに感謝こそすれど、撤廃に対しての文句はチョット言いにくいですね。

また、燃料費調整額は基本電気料金から差し引かれるマイナス域で概ね推移してきていた事は把握しています。

燃料費調整額により過去の電気料金から割り引かれてきた金額を考えると、少々今燃料費調整額が高くても、まだまだ不満をぶつけるレベルではないのかもしれません。

燃料費調整額に上限があるなら、逆に下限が設けられていなかった事の方が問題なのでは?と素人ながらに感じています。
下限を設けておいて、燃料費が安い時に下限により浮いた分をプール、高騰時の上限到達時に転嫁してくれる仕組みだったら良かったなと、知らないけど。

そもそもの電気料金メニューが高いのでは?という部分はありますけどね。
もっと光熱費が高い国と比べたら、良い国なのでしょうけど。

電気料金の消費税減税?

燃料費調整額や再エネ賦課金は非課税ですので、電気料金の消費税は実質1kwあたり1.5円~3.5円あたりでしょうか。

消費税が導入されてから今まで、一部の消費税であっても一時凍結とか記憶にありません。

前例がまったくない事から、可能性はかなり低いと思われます。

再エネ賦課金の一時停止はあり得るのか

電気料金の高騰と再エネ賦課金は関係ありませんが、再エネ賦課金の一時停止もあり得る?

いや、あり得ないでしょうね。

ソーラー発電を導入して売電契約をしている人にとっては、そもそも電気料金の買電価格が上がっているのだから、当然売電価格も上げる必要がある、といった認識でしょう。

とわいえ、売電価格は実際の価値ではなく、恩恵を受けていない我々があまねく再エネ賦課金として貢ぎ続けているからこそ出せている金額です。

私も最近は電気料金の節約目的で自家消費用のソーラーパネルと蓄電池を設置していますが、補助金と再エネ賦課金が充当される高額売電制度を使い倒しても回収できるかどうかの再エネ推進制度には納得がいっていません。

税金から支出される補助金と、導入していない家庭から集金した再エネ賦課金で高く売電して、ようやく導入費用を回収できるって、投資としてなら十分理解できますが、エコ目的と言われるとチョットどうなのかな、といった感じです。

補助金の出る金額的な条件のために導入費用は高値が維持されていますし、貧乏人にはなかなか手が出せない。
売電ではなくても、例えば賃貸のベランダに一枚のソーラーパネルで自家消費、といった状況の人でも恩恵があるような制度だったら良かったのに。

採算が取れないとなると、エコだなんだと言い出しますが、導入費用が全く回収できない見込みだったら、最初からやってないでしょう?

余談が過ぎました。

あり得ないけど、再エネ賦課金の一時停止(勿論その間は税金で転嫁せずに売電価格は正常な9円にまで下がる)といった事にチョット期待したい。

給付金の可能性

調べてみると光熱費の負担減目的としての給付金も可能性はあるようです。

公表されている東京電力 平均モデルの電気使用量が260kwとなっおり、2022年9月10月分は月9,126円です。
例年より2,000円ほど値上がっているとされる状態。

いつも平均モデルの電気使用量は少なすぎるのでは?と思ってしまいますが、それらで計算、ガス料金の値上げ分を含めても一世帯20,000円とかの給付金で発表される予感。

電気料金こそ、電力会社に補助金出して電気料金が上がらないようにしてくれるのが一番平等な気もしますが。